セカンド・オピニオン

がん治療におけるセカンド・オピニオン

なぜセカンド・オピニオン(第2の意見)が必要なのでしょうか?

医学が進歩した今日では様々な治療法があり、医師によって治療方針が異なることが少なくありません。また、一つの治療法より、複数の治療方法を併用した「集学的治療」も行われています。さらに、医療には“絶対治る”という保証がなく、どんな検査・治療にもリスクが伴います。このような状況では、最初に診察した医師の考えだけでなく、複数の医師の意見を聞いて、自分自身の事情や価値観に最も適した治療法を選択することがとても大切です。

また、がん治療は、急ぎの処置が必要となる心筋梗塞や脳卒中などとは異なり、通常、数日~数週の時間的な余裕がありますので、セカンド・オピニオンを受けられることをおすすめします。


いつセカンド・オピニオンは受けたらいいのでしょうか?

セカンド・オピニオンは「診断が確定してから、最初に治療が開始されるまでの間に受けるのが良い」とされています。確かに最初の治療の前に受けるのは効果的かつ必要なことですが、しかしそれだけでは必ずしも十分ではありません。

がん治療ではセカンド・オピニオンは常に必要なのです。特に、再発や転移が見つかってしまったとき、痛みのコントロールがつかないとき、「もう治療方法が無い」と言われたときなどにはセカンド・オピニオンを受けることを強くおすすめします。


だれにセカンド・オピニオンを受診したらいいのでしょうか?

よく同じ病院や同じ専門の医師にセカンド・オピニオンを受けても意味がないと言われています。セカンド・オピニオンはあくまで医師の専門性を考慮して受けるべきものです。

がんの治療は腫瘍外科医と腫瘍内科医と放射線腫瘍医がタイアップして行われるべきものです。その3者は例えば陸軍・海軍・空軍の関係に似ていると言えるかもしれません。その3者が協力し合っていかなければ強力な敵(がん)に立ち向かうことは困難です。陸軍には困難なことも海軍や空軍には容易なこともあります。

それでは、実際に担当の先生の名前を下記に書いてみましょう。(主治医の欄には○をつけましょう)

  担当の先生の名前 主治医
腫瘍外科医 先生
腫瘍内科医 先生
放射線腫瘍医 先生
ホームドクター 先生
★ホームドクター(かかりつけの医師)のほとんどは腫瘍医ではありませんが、がんだけではなく幅の広い知識でいろいろ助けてくれるでしょう。

セカンド・オピニオンを受ける時には、その空白の先生のところに行くのがベストです。もし、放射線腫瘍医に空白のところができてしまったら、ぜひ当クリニックにご相談ください。


放射線腫瘍医とは?

「ハイパーサーミアを求めてやってくる患者さんの検討」(2007年日本ハイパーサーミア学会シンポジウムで発表)では3人に1人は放射線治療の適応があることを報告しました。このことは残念ながらがん治療に携わっている医師の多くが放射線治療の適応を十分に知らないということを示しています。

放射線腫瘍医Radiation Oncologistは放射線を利用してがんの治療を行います。レントゲン写真を読影する放射線科医Diagnostic Radiologistとは別で、あくまで「腫瘍医」ということがポイントです。

日本ではがんに対する放射線治療が欧米諸国より軽視されてきたこともあり、2008年4月現在の日本放射線腫瘍学会認定の放射線腫瘍医はわずか575人しかおりません。当クリニック長もその一人となっています。


一歩進んで、当クリニックが考えるセカンド・オピニオンとは?

先ほど陸軍、海軍、空軍の3軍が協力し合って難敵の「がん」に立ち向かうべき、と書きましたが、どういう組み合わせが一番効果的かを考える統合作戦本部が無いのが、残念ながら現在のがん治療の現状です。また、残念なことに多くの「がんの名医」といった本・雑誌では、名医を「メスさばき」の良し悪しだけで判断しているようです。

患者さんは大統領ともいえる最終的な決定者ですが、医療・医学的知識は十分ではありません。正しい判断や選択ができるよう助言し、その決定にふさわしい病院・医師を紹介するのが統合作戦本部の役割を担う我々の役目と考えています。

当クリニックは、がんと診断された時のセカンド・オピニオンにとどまらず、治療中・治療後も定期的に相談にのりたいと考えています。当クリニックを患者さん自身の統合作戦本部と思っていただければ、これほどの幸甚はありません。